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TOP>用語集>文書情報管理のコラム 第1回目 電子メールの保存・管理について ①法的位置付け

文書情報管理のコラム 第1回目 電子メールの保存・管理について ①法的位置付け

はじめに

電子メールの保存・管理について、皆さまの企業ではどのようにされていますでしょうか?

今や電子メールは、企業内や企業間で最も一般的なコミュニケーション手段として利用されていると思われます。しかし、当社が所属しています業界団体である日本文書情報マネージメント協会(JIIMA)の調査※では、「対外的なコミュニケーションを電子メールが担っている企業は多いが、情報システム部門が電子メールシステムの管理を担当しているものの、コミュニケーションの記録として電子メールを扱っている企業は無かった。」と報告しています。

電子メールは公式文書と違って担当者間で気軽に情報交換ができ、書類の添付なども簡単にできるので、ビジネスの場では必要不可欠なツールといえますが、その管理は担当者任せになってしまって、企業としての管理が十分になされていないのが実態ではないでしょうか。

今回のコラムでは、電子メールを企業の業務記録として位置付け、保存・管理が必要な電子文書として、どのように保存・管理すれば良いのかを考察したいと思います。

※「文書情報マネージメントの国内実態調査報告書」平成29年2月公益社団法人日本文書情報マネージメント協会(平成28年度経済産業省委託事業)

法的な位置づけについて

(1)電子帳簿保存法、関税法における保存義務

電子帳簿保存法(以下、電帳法)が施行されるまでは、書類の保存に関する法律(所得税法や法人税法等)はありましたが、電子取引の取引情報の保存に関する法律は存在しませんでした。平成10年7月に電帳法が施行され、第10条で電子取引の取引情報の保存義務について規定されることになりました。電子取引の定義は「取引情報の授受を電磁的方式により行う取引をいう。」とされ、その取引情報とは「取引に関して受領し、又は交付する注文書、契約書、送り状、領収書、見積書その他これらに準ずる書類に通常記載される事項をいう」とされています。

従いまして、EDI取引やインターネット等による取引は勿論ですが、電子メールでやり取りする業務上の内容も当然含まれることになります。保存の要件としては、電帳法の施行規則第8条で規定されており、取引情報の授受後遅延なくタイムスタンプを付与するか、正当な理由が無い訂正および削除の防止に関する事務処理の規程を定め当該規程に沿って運用をおこなうことの選択制になっています。

さらに、その他の要件としては、保存期間が税務申告期限の翌日から7年間で、関係書類の備付けや見読性、検索機能の確保等が挙げられます。詳細は、JIIMAのホームページに掲載されています『「電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存」に関する解説』を参照願います。

また、関税法では、平成24年度関税法改正で電帳法の規定が準用され、電子メール等の保存義務が規定されることとなりました。

具体的には、「平成24年7月1日から、輸出入に関係する取引の関係書類(輸出入取引で受領・交付した注文書、契約書、送り状、領収書、見積書など)を電子メールなどでやりとりした場合には、その電子メールなどを、輸出入許可日の翌日から5年間保存する必要がある。」というものです。

その他の保存要件は、電帳法のものと同等になります。

なお、税関から公表されているリーフレットには「輸出入関係書類については、従来から書面の保存が義務づけられていますが、電子メールによる取引が普及しており、課税などを公平に行うためには、事後調査等で電子メールの確認も必要となっています。

そのため、電子メールなどの保存が関税法上明記されたものです。故意に破棄して税関の調査を妨げるような場合には、罰則が課せられることもあり得ます。

必要に応じ管理体制を見直し、書類同様、電子メールなども安易に破棄しないようお願いします。」と書かれてあり、電子メールなどの保存について徹底するよう注意喚起されています。

(2)民事訴訟法、刑事訴訟法における扱い

民事訴訟法(以下、民訴法)においては、電子メールは有形物ではありませんので「文書」に該当しませんが、録音テープやビデオテープなどと同様に「準文書」として扱われます(民訴法第231条)。

従いまして、電子メールは「文書と同等に扱うもの」となり、民事訴訟では「証拠能力」が認められています。

ただし、文書はその成立が真正(文書の作成者とされている者によって実際に作成されたということ=偽造されていない)であることを証明する必要があります(民訴法第228条)。

書面の場合は、本人又は代理人の署名又は押印があるときは真正に成立したと推定されますが、電子メールなどの電子データの場合は、署名や押印ができませんので、電子署名(正式には、認定認証局による電子証明書を使用した電子署名)を付与することにより真正な成立が推定できます(電子署名法第3条)。

なお、電子データの真正な成立の証明ができるのは電子署名だけかというと、そうではありません。

たとえば、文書情報管理システムにおいて、不正な変更や削除を防止する仕組みや規程があり、これらによる運営が行われていることが示せれば、真正な成立を証明できる可能性があります。

特に、そのシステムが訴訟の当事者と利害関係の無い第三者によって運営されていれば、真正な成立を証明することに大きく寄与するものと考えられます。

また、完全な第三者でなくても、通常の業務の一環として専任の担当者が管理している場合にも、相当な証明力があると思慮されます。

一方、刑事訴訟法(以下、刑訴法)においては、原則反証が出来ない伝聞証拠(自分が直接見聞きした事柄でなく,他人から間接的に聞いたこと)は、相手方の同意が無い限り証拠能力を認められていません(刑訴法第320条)。

しかし、以下の要件を満たす場合、例外的に伝聞証拠の証拠能力を認めています(刑訴法第323条、伝聞例外)。

  1. 戸籍謄本、公正証書謄本その他公務員がその職務上証明することができる事実のついてその公務員の作成した書面
  2. 商業帳簿、航海日誌その他業務の通常の過程において作成された書面
  3. 前二号に掲げるものの外特に信用すべき状況の下に作成された書面

重要なのは、2の項目で、業務の通常の過程において作成された文書(準文書を含む)は証拠能力が認められるということです。

従いまして、業務管理や文書管理等の規程を作成し、その規程通りに運用されていれば、その業務の一環で作成された文書は、刑事訴訟でも証拠能力が認められるということになります。

株式会社 ジェイ・アイ・エム
理事 甲斐荘 博司
(JIIMA法務委員会 委員長)

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